エアコンと冷蔵庫の節電対策だいじょうぶ?残暑に始めたい「家庭すっきり術」

記録的な猛暑となった今年の夏。まだまだ厳しい暑さは続きそうです。暑い夏にいちばん怖いのは熱中症ですが、エアコンをフル稼働しているお宅は電気料金の請求金額も怖いですよね。
そこで、いまからでも始めたい残暑の節電対策をご紹介します。
大差でトップを走るエアコンの消費電力
家庭で最も電力を消費する機器の1位はエアコン。全体の25%以上にもなります。2位は冷蔵庫、3位は照明器具、4位はテレビで、この4つだけで80%以上の電力を消費しています。
1位のエアコンは夏の昼に限ってみると、消費電力のなんと58%も占めています。もうしばらくエアコンのお世話になる日が続きそうな残暑、エアコンの攻略が節電対策のポイントになりそうです。
エアコンの推奨設定温度は28度
「エアコンの設定温度は28度」というのは、あちこちでいわれていることですね。エアコンの冷房は、設定温度を1度上げるだけで、10%の節電になるともいわれています。
「設定温度は28度」は、政府広報や電力会社などが推奨していますが、28度だと暑いと感じる人が多いと思います。28度はぎりぎり熱中症を起こさない温度ともいわれていますが、湿度も大きくかかわってきます。
湿度が70%を超えると熱中症の危険があるので、28度にこだわるあまり体調を崩さないように気をつけましょう。また、設定温度が28度でも、実際の温度はもっと高いこともあります。特に、高齢者や幼児、体力の弱っている方がいる家庭は十分な注意が必要です。
つけっぱなしが節電になる!?
電気機器はこまめに電源を切ることが節電の基本ですが、エアコンに限ってはあてはまりません。部屋が涼しくなったらスイッチを切り、また暑くなったらスイッチを入れるというのは逆効果。
エアコンは電源を入れたときの消費電力が最も大きく、立ち上がりにフル稼働し、部屋の温度を下げようとします。ですから、涼しい時間帯に電源を入れ、その温度をずっとキープするほうが電力は消費しないのです。
運転モードは「自動」がおすすめ。節電を意識して「弱」や「微風」を選ぶ人もいますが、「自動」のほうが最も効率のいい運転をしてくれます。
温度だけじゃない、エアコンの節電方法
エアコンの節電でよくいわれるのがフィルターの掃除。月に2回を目安にフィルターを掃除しましょう。面倒な場合は、掃除機でホコリを吸い取るだけでもOKです。エアコンの効き目がぐっと変わってきますよ。
また、室外機にも目を向けたいもの。室外機のまわりの温度が高いと余分な電力を使ってしまいます。室外機に専用カバーをかけたり、すだれや植木で日陰を作ることで直射日光を当てないようにしましょう。
また、通気性も大切なので、なるべく風通しのよい場所に設置し、噴き出し口をふさがないようにしましょう。
夏の冷蔵庫はパンパンになりがち
夏は冷やすものが増えて、冷蔵庫のなかがパンパンになりがちですね。また、扉の開閉も増えるため、冷蔵庫はフル回転です。
冷蔵庫の節電は、まず冷蔵庫のなかを整理することから始めましょう。
基本は、「詰め込みすぎないこと」と「何がどこにあるのかわかりやすくすること」の2つです。
詰め込まないためには、買いすぎない!
あるデータによると、冷蔵庫のなかで賞味期限を過ぎてしまう食品は、1家庭につき平均7000円にもなるそうです。
「安いから」「念のため」と、つい買いすぎてしまうことはありませんか? また、納豆のタレやカラシ、市販のお弁当についているしょうゆやソースなどを溜めてはいませんか?
まずは、買いすぎを控えること。そして、タレやしょうゆなどはストックする個数を決め、それ以上になったら古いものから捨てるようにしましょう。もったいないと思うかもしれませんが、冷蔵庫で保管しているうちに賞味期限を過ぎてしまうことのほうが多いので、思い切って整理しましょう。
手を入れるスペースを作るのがポイント
冷蔵庫のなかは、1段空けておくのが理想とされています。でも、むずかしいですよね。もし可能であれば、1段をすかすかの状態にしておくと、節電になるほか、調理後の鍋や買ってきたケーキの箱を空いている場所にさっとしまえるので何かと便利です。
冷蔵庫のなかの配置は左右に並べ、真ん中に手を入れるスペースを作るのがおすすめです。その際、送風口や照明をふさがないようにしましょう。
冷蔵庫は置き場所にも気をつけて
夏の到来とともに、冷蔵庫の設定温度を「強」にする人がよくいます。食品の傷みや食中毒が心配な気持ちはよくわかります。
ただ、冷蔵庫のなかをすっきりさせれば、「中」や「弱」でも問題ありません。
また、冷蔵庫の置き場所にも気をつけたいもの。壁にぴたっとくっつけるのはNGです。
冷蔵庫に熱がこもると、余分な電力を使ってしまいます。冷蔵庫のまわりは5センチ以上開け、直射日光が当たる場所や、暖房の風やコンロの熱の影響を受ける場所は避けてください。