「どうして節分に豆まきするの?」意外と知らない節分の嬉しい縁起

「節分って何の日?」「どうして豆まきをするの?」
もし、子供に聞かれたら言葉に詰まってしまう人も多いのではないでしょうか。
節分は豆まきをして、恵方巻きを食べるだけの日ではありません。
スマートな大人女子なら知っておきたい節分のお話をお届けします。
そもそも節分って何の日?
「節分」は、季節を分けるという意味。
季節の分かれ目には「立春」「立夏」「立秋」「立冬」があり、その前日が節分です。
なので、厳密には年に4回あるのです。
では、なぜ2月3日が節分として知られているのかというと、立春の前日だからです。「春夏秋冬」というように、一年は春から始まります。昔は、立春が元旦で、その前日の節分が大晦日のような意味合いでした。
そのため、新しい一年を迎えるにあたって「災いや不幸が来ませんように」と邪気をはらう意味を込めて節分を行うのです。
節分は2月3日とは限らない!?
節分といえば2月3日。これ、常識ですよね。
でも、ちょっと待ってください。実は、節分は2月3日とは限らず、その年によって2月2日になったり、2月4日になったりすることもあるのです。
どうしてかというと、立春は太陽黄経という太陽が天球上を通る道によって決められるのですが、毎年少しずつズレが生じるためです。
・2016年~2020年は2月3日
・2016年~2024年は2月3日
この2つの説が有力ですが、どちらもあくまで予測にすぎません。というのは、地球の自転と公転は変化しているため、近くになってみないと正確なところはわからないのです。
でも、今年の節分が2月3日であることはまちがいありませんよ!
「鬼は外!福は内!」は何のため?
節分の日に豆まきをするのは中国から伝わった風習で、大晦日に邪気をはらう儀式が宮中で行われていたのです。
邪気の象徴が「鬼」で、豆には邪気を追い払う効果があるとされていました。
「魔(ま)を滅(め)する」「魔(ま)の目(め)を打つ」から来ているといわれています。
正しい豆まきの作法はあるの?
節分の豆まきは、地域や家庭ごとにやり方があるようですね。ただ、豆まきにも作法があるんですよ。
1.炒った豆をまくこと
豆まきは炒った豆を使うのがしきたり。生の豆は拾い忘れると芽が出て縁起が悪いからです。
2.豆まきは夜にする
鬼は夜にやってくるとされます。豆まきは夜、家族全員そろってから行いましょう。
3.豆をまくのは一家の主
お父さんは鬼役になりがちですが、豆をまくのは一家の主または年男の役目です。
4.声をあげながらまく
一般的には「鬼は外!福は内!」ですが、地域によってちがいがあります。豆まきはかけ声をかけながら行いましょう。
5.最後にまいた豆を食べる
豆まきをしたら、自分の年齢の数、または自分の年齢よりひとつ多い数の豆を食べます。
恵方巻きは何のために食べるの?
節分に恵方巻きを食べる習慣は、20年ほど前にはほとんどありませんでした。
もともとは、江戸時代の大阪で商売繁盛を願う風習だったという説もありますが、実はよくわかっていません。
ここまで広まったのは、1998年にセブン‐イレブンが恵方巻きを全国発売したのがきっかけです。
さて、今年の恵方は南南東です。
恵方には福をもたらす「歳徳神(としとくじん)」という神様がいるので、南南東を向いて「縁を切らないように」丸かぶりで、「運が逃げないように」黙って食べましょう。
「節分いわし」も忘れないで!
豆まきや恵方巻きほど一般的ではありませんが、いわしも節分の食べ物です。
「節分いわし」はもともと、焼いたいわしの頭を柊(ひいらぎ)の枝に刺した節分の飾りです。
いわしは臭いがきついので、邪気をはらうとされ、厄払いのために玄関口に飾られました。
いまではほとんど見かけませんが、節分にいわしを食べる風習はここからきているのです。
節分のいわしは厄払いのためなので、臭いと煙が出るように焼いて食べましょう。