「甘いものが食べたい!」「無性に眠い!」「過食で太った!」は“冬うつ”が原因かも?

“うつ”といえば、食欲がなくなり、眠れなくなって、痩せていく……そんな“うつ”のイメージを覆すのが「冬うつ」です。
冬うつの怖いところは、食欲が止まらず太ってしまうこと。女性なら絶対に避けたいですよね。
冬をすっきりボディで過ごすために、いまのうちから冬うつ対策をしましょう。
デブにつながる冬うつの正体
冬うつは、「季節性感情障害」と呼ばれ、冬に起こるうつ症状です。
わけもなくゆううつになり、気分が落ち込みます。同じように、夏に起こる“夏うつ”がありますが、夏うつが体重が減り、睡眠不足になるのに対し、冬うつは体重が増え、睡眠が増えるのが特徴。
……うつなのに太るなんて怖いですよね。
【冬うつの主な症状】
□甘いものが無性に欲しくなる
□炭水化物が食べたくなる
□とにかく眠い
□集中力がない
□やる気が出ない
□怒りっぽくなる
□倦怠感とゆううつ感
冬うつの症状は10月頃から多く見られるようになります。
そのいちばんの原因は、セロトニン不足!冬は日照時間が短くなるため、セロトニン不足に陥る危険性があるのです。
セロトニンは癒しのホルモン
セロトニンは心と体に大きな影響を与える脳内の三大神経伝達物質のひとつです。
【三大神経伝達物質】
●ノルアドレナリン
「怒りのホルモン」神経を興奮させ、嫌なことがあるとイライラ感をもたらします。
●ドーパミン
「やる気ホルモン」楽しさや心地よさを生み出し、集中力ややる気を高めます。ポジティブな感情を引き出します。
●セロトニン
「癒しのホルモン」ノルアドレナリンとドーパミンの暴走を抑え、精神を安定させます。
セロトニン不足でヒステリーになる!?
脳内のセロトニンが不足すると心のバランスが崩れ、感情をコントロールできなくなります。そのため、やる気がなくなったり、気分が落ち込んだり、パニックになったりします。
また、セロトニンは体温、血圧、消化などにも影響しています。体内時計をコントロールするメラトニンのもとにもなっているので、不足すると便秘や不眠など、さまざまな体の不調が起こります。
特に女性にとって怖いのが、基礎代謝が下がるため、太りやすい体質になること!
セロトニンは、キレイを保つうえで欠かせない物質なのです。
冬うつを撃退する5つのポイント
セロトニンは生活スタイルに気をつけるだけで増やすことができます。
本格的な冬が来る前に、キレイの味方・セロトニンを増やしておきましょう。
1.太陽の光を積極的に浴びる
セロトニン不足のいちばんの原因は、陽射しを浴びないこと。冬になる前に、太陽の光をたっぷり浴びておきましょう。
朝起きたら、まず陽射しを浴びるのがおすすめ。眠気が解消して、1日を気持ちよくスタートできます。天気がいい日は、ひと駅分歩くなど意識して陽射しを浴びるようにしましょう。
2.リズミカルな運動をする
一定のリズムで同じ動作を繰り返すリズム運動は、セロトニンを活性化させます。
ウォーキング、軽いジョギング、サイクリングなどがおすすめです。
3.トリプトファンを意識して摂る
セロトニンはトリプトファンという必須アミノ酸からつくられます。トリプトファンを多く含んでいるのは肉や魚、豆や豆製品、乳酸品、ひまわりの種などです。
また、セロトニンを合成するときに必要なのがビタミンB6。サンマやカツオなどの魚をはじめ、玄米やバナナなどに多く含まれています。
無理なダイエットや偏った食生活は、セロトニン不足の引き金に。
炭水化物はトリプトファンが脳内に取り込まれるのを助ける役割を果たすので、極端な制限はやめましょう。
4.ストレスを溜めない
ストレスをやわらげてくれるセロトニンは、ストレスによって減少してしまいます。セロトニンが不足するとストレスが高まり、さらにセロトニンが減少するという「冬うつスパイラル」に陥ってしまうので、早めのストレス解消を心がけましょう。
5.散歩や腹式呼吸でリラックス
リズム運動で増えるセロトニン。普通に歩くだけでも効果があるので、秋晴れの日はちょっと遠くまでのお散歩がおすすめ。
また、腹式呼吸をしたり、ガムを噛んだりすることでもセロトニンは分泌されます。